2015年04月14日

老兵は未だ忘れず

統一地方選挙も一段落して、何回も聞いたそれぞれの最後のお願いも止んで静かになりました。

私は投票日当日に用事があって、期日前投票したんですが、その時に2人の老兵に出会いました。

期日前投票ってのは、投票日当日と比べて、障害者や高齢者が投票しやすいように配慮してあり、多くのそういった人たちが来ます。

その中で、大正生まれの男性と二人話しました。
まず一人目が歩行器で来たおじいさん。フガフガしたんだけど、

「出征されてたんですか?」って聞くと急にはきはきし始めた。

「わしゃ海軍だ」

「わしゃ整備のほうだ」

「一式陸攻のエンジン整備しとった」

「鹿屋や大村…えーと大分にもおった」

などなど急に饒舌になりまして、まだ話したそうな幹事だったんですが、デイサービスの人に呼ばれて帰っていきまいした。
おそらく760番台の航空隊に所属してたのだと思います。


二人目、老夫婦でした。
この人は恒例の割に若く見えて、また話し方もはきはきしていました。
聞くと、歩兵第163連隊所属だったそうで、支那で本人曰く

「敵をたくさんやっつけてきました!」(ニッコリ)

とのこと。(実際はもっと上の表現だったかもしれない)

鳥取は、徴兵区が年代によって様々でして、大抵の人は郷土部隊では九州で終戦を迎えた歩兵第40連隊、同隊出動後に創設され第二次アキャブ作戦に参加した歩兵第121連隊に所属、または松江に所在を置く歩兵第63連隊、同隊出動後に創設された前述の第163連隊に所属しています。

このおじいさん、歩兵第163連隊いたということは大陸打通作戦に参加していたことになります。

私の知っていた、二人の故人も歩兵第163連隊に所属していたのでもしかしたらご存知かと思いましたが、聞きそびれました。

さすがに戦後70年、陸士第60期でも昭和2年生まれの88歳です。一昔前なら、自分のじいさんなんかから聞けた貴重な話もなかなか聞くことが難しくなりました。寂しいものです。





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Posted by corgi  at 21:15 │Comments(0)雑談

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